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    いぬねこぐらし|オランダ猫物語

    オランダねこ暮らし世のねこの筆者・國森由美子と、愛猫ミルテが、自分たちのことや家族のこと、オランダの猫文学、
    猫関連の旬なニュースなど、様々な猫にまつわる話題をご紹介します。ぜひご覧ください♪

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    オランダ猫物語(21):夏のたれねこたち

    2016.06.27

    (21)夏のたれねこたち

    夏の朝つゆ

    その年の夏は、オランダにしてはとても暑かった。

    これは、奥さんやご主人からの受け売りだけれど、
    オランダという国は、地球のわりと北の方にあって、
    夏でも涼しいことが多く、日本でいえば避暑地のような気候なのだそうだ。
    そんな、いつもの夏からは考えられないような暑さの中、
    ふと木かげで休もうとすると、
    もうそこには、まるでアイスクリームの溶けだまりのようになって昼寝をしている先客猫がいたりした。

    「うわ~、たれぱんだ状態!」と、それを見てぼくらは思ったものだ。
    そんなぼくらにしても、あまりの暑さにからだをびよ~んとのばしたまま、ものすごい寝相で朝を迎えることの多い日々だった。

    暑さに溶けている木かげのたれねこさん。

    「バニラとモカとオレオアイスなの、おれ」

    毎朝おそろいで、びよ~~ん。

    学校は夏休みに入っていた。
    休暇でイタリアやフランス、ギリシャなど、灼熱の太陽で地上の焼けつくような国々に旅行に出かけ、
    家を長期に空けるご近所も多い。
    ご主人や奥さんは、暑いさなかをなにもわざわざもっと暑い思いをしに出かけなくても…と思うなので、
    基本的に、家でゆっくり気ままに過ごすつもりでいたのだが、

    留守番ねこたちのねこシッターを何軒か分引き受けて、それなりに忙しい毎日になってしまっていた。
    留守宅のドアの鍵を預かり、
    それぞれの留守番ねこに朝夕、ごはんと水をやり、
    少しは遊んでやったりお話したりする。
    留守宅の一軒に暮らす兄弟猫も暑くて
    たれねこ化している。

    ごはんを待つたれねこ兄弟。

    びよ~ん♪

    そんな中、奥さんはなぜか、無性にピアノを弾きたくなったらしく、留守宅の一軒にあるピアノの使用許可をもらい、さまざまな曲を練習していた。

    あーチェはそのそばで、びょ~~んとたれねこになりながら、奥さんのピアノを聴いていた。

    びよ~ん♪

    「おかえり~」暑いねえ。びよ~~ん。

    奥さんが家にもどると、
    庭のあじさいの下にたれねこのぼく。

    「おかえり~」暑いねえ。びよ~~ん。

    夕方になり、少し涼しくなると、巨大ご近所ねこの「おやぶん」(奥さんがつけたニックネーム)と
    あーチェが2猫そろってびよ~~んとして、世間ばなし(?)をする姿もしばしば見られた。

    あるとき、ぼくがそっと近づいて耳をそばだててみると、「おやぶん」とあーチェは、こんな会話をしていた。

    「おやぶん」とあーチェ。

    おやぶん
    「きょうも、クソ暑い日だったな。オレら、こんなに毛だらけなんだからよ、
    おてんとさまも、もういい加減、かんべんしてほしいもんだよな、まったくよー」
    あーチェ
    「はい、センパイ、そのとおりです」
    おやぶん
    「そういや、おまえさ、いつも、なに食ってる?
    オレな、缶はアイムスでよ、カリカリはロイヤルカニンな、んでな、時どき、牛の生肉もくれんだぜ。
    だもんで、でかくてつおそうだろ、オレって…つおいけどな、実際」

    こんな、たわいのない猫会話とともに、ぼくらたれ猫たちの暑い夏は過ぎていったのだった。

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