海外でペットと暮らすライフスタイルとは、一体どのようなものでしょうか?
オランダ在住で動物(特に猫!)が大好きな筆者が、「オランダのペット事情・ライフスタイル」をご紹介します!
みなさま、はじめまして。
私は、オランダ在住の國森と申します。
編集部より、サイトのリニューアルを機に「猫」関連記事も充実させていきたいというご意向をうかがい、猫ラブな私は喜んで連載をお引き受けしました。
しかも、このコラムをとおして、私の住むオランダのペット事情をご紹介いただけるとのこと、とても嬉しく思っています。
私は生まれも育ちも東京の、れっきとした日本人ですが、諸般の事情によりオランダ在住外国人として現地に暮らしています。6年前の9月からは、長年の夢だった猫のいる生活が始まりました。
そのうち、そんな私の「オランダ猫物語」もご紹介できればと思います。
ペット、あるいは動物たちとの接し方というのは、国によりさまざまだろうと思います。ペットに限らず、「お国柄」もしくはその国の考え方のようなものは、ほかのどんなことにおいても反映されるのではないかとも思います。
オランダの人々には、動物愛護の考え方がかなり広く根づいています。とはいえ、もとからそうだったのでも、いきなりそうなったのでもありません。
オランダには「グリーンピース」という環境保護団体があり、その種の活動もさかんに行っていますが、日本人の目には少々過激に映るかもしれません。でも、それとて、オランダという国の人々が長い年月の間に選び取ってきた考え方の表れた1つの例なのだろうと、私は受けとめています。
たまたま、5年ほど前、オランダの猫関連書(主に文芸)をあれこれ読んでいた時に知ったのですが、30年ほど前には、オランダのペット事情は、今とはずいぶん異なっていたようです。猫はペットショップで二束三文で売られていたし、また、一般家庭で生後まもない子猫を間引いたり、動物保護施設(日本でいう保健所)で殺処分したりすることも、やはり行われていたということがわかります。
現在、オランダのペットショップでは、犬猫の売買はされていません。また、公の施設にて、健康な動物たちを大量に殺処分するということも行われていません。
これは、オランダの人々の多くがそうしてはいけないと思うようになり、そのために行政に働きかけ、行政もそれに応じ、ともに考えて、環境や法律を整備してきた結果なのだと思います。
では、犬や猫と暮らしたいと思い立った時、21世紀に生きる(笑)ごくふつうのオランダの人々は、どんなことを思い、どのようにして新しい家族の一員を迎えるのでしょう?
次回はそんなことを少し書いてみようかと思います。